ロボット技術の発達と製造業への浸透


さまざまな業界に広がるロボット技術と拡大する市場

1980年を「元年」に動きはじめたと言われる産業用ロボット業界。当時の市場価格は760億円でしたが、その後10年間は右肩上がりの成長を遂げ、1990年には6,000億円を突破します。近年の傾向としては、従来の自動車産業や電子回路といった電気産業だけでなく、食品・薬品・化粧品といった三晶産業へも進出。また、Rethink Robotics社の「BAXTER」をはじめとする海外製の安価なロボットの登場が、中小企業への導入を後押ししているようです。

多様化するロボットの種類

1.規制緩和で高まる人間協働型ロボットヘの期待

労働安全衛生法では、人との協業は各軸80W以下のモータで構成されたロボットに限定されていました。しかし、2013年12月24日に厚生労働省が行った協業ロボットの設置、稼働条件に関する規制緩和によって、それ以降は80Wを超えるモータで構成されたロボットであっても協業が可能に。これをきっかけにして、協業ロボットの導入が容易になったことが国内に広まり、新たな生産システムヘの期待が高まっています。

2.移動ロボットのピッキング業務への活用

すでに多くの工場内物流で実用化がなされ、生産効率のアップに役立てられている移動ロボット。信頼性の高い製品が出そろってきており、今後ネット通販業界における巨大物流センターにおいてはピッキング業務への活用が期待されています。形や大きさの異なる商品を正しく認識し、適切に処理しなくてはいけない-という課題はまだ残っていますが、これが自動化されれば移動ロボット市場にかなり大きな影響を与えるでしよう。

3.日本がリードする装着ロボット技術

筑波大学発ベンチャーのサイバーダイン社が開発したロボット型スーツ「HAL」は現在、国内200以上の病院で試用が開始されています(HAL医療用下肢タイプは厚労省より医療機器の製造販売承認を取得)。また、東京理科大学が開発した装着型動作補助装置「マッスルスーツ」は、すでに訪問入浴介護のアサヒサンクリーンに600台導入され、2015年4月には本
格的な量産体制に入りました。介護や医療は日本が得意な分野であり、今後も世界をり一ドする技術となることが予想されています。