LabVIEW基本講座

LabVIEW基本講座1-1

このカテゴリでは株式会社ペリテックが社内研修で行っている「LabVIEW基本講座」を説明します。

LabVIEW概要

一般に、計測・制御・データ処理のためのプログラム作成には、高度な数学的知識が必要となり、その上に各種のプログラム言語を使用するといったような、非常に複雑な応用プログラムの開発作業となります。
研究開発の場合、本来の目的とは別に、計測と制御、その後のデータ解析のプログラム作成に膨大な時間を費やしてしまうことになります。
このような計測、制御、解析分野でのプログラム作成の煩わしさを、いっきに解決してくれるプログラミングツールがLabVIEWです。

LabVIEWとは?

LabVIEW(Laboratory Virtual Instrument Engineering Workbench:ラボラトリ仮想計測器エンジニアリングワークベンチ)は、グラフィカルプログラミング言語Gをベースにした開発環境です。
LabVIEWには、PXI、シリアル通信、GPIB、データベース、プラグイン式データ集録ボードなど、多様なハードウェアと通信を行える機能が組み込まれています。また、TCP/IPネットワークやActiveXなどのソフトウェア規格を使用するためのライブラリも用意されています。

LabVIEWを使用すると、カスタムデータの集録や、テスト、測定などのソリューションに最適化された速い実行速度を実現すプログラムを作成することができます。
また、LabVIEWは32ビット、64ビットCPUをサポートしています。もちろん、単独で実行可能なファイルを作成し、自由に配布こともできます。

LabVIEWでは、技術者や、科学者、エンジニアにとってなじみのある用語や、アイコン、考え方を採用し、プログラミング操作は、テキスト言語ではなくグラフィック記号で表されています。このため、プログラミング経験がほとんどない方でもLabVIEWを使用することができます。

プログラムといっても、皆さんがイメージするような何行にも記述されているテキストベースのものではなく、グラフィック的な作業図のようなものに近いものがあります。
(ハードの技術屋さんでしたら、CADを使用して回路図を書くのと同じようなイメージです。)

LabVIEWアプリケーション例

LabVIEWは、データの集録、解析、表示、保存のための総合的なライブラリを備えているほか従来のプログラム開発ツールも含まれています。
ブレークポイントを設定し、プログラムの実行をグラフィック化することにより、プログラムの実行状態を確認できます。
また、プログラムをシングルステップで実行してデバッグや開発を簡略化することができます。

LabVIEWには、非常に強力なデバッグ機能が用意されています。
このおかげで、バグの発見・修正が通常の言語と比較して、簡単に行えるのです。
~データの流れが視覚的に流れて見えるので、デバッグ作業も楽しいですよ!

また、LabVIEWには、DLL、共有ライブラリ、ActiveXなどを介して外部コードや外部ソフトウェアに接続できる機能が多数備わっています。
さらに、さまざまなアプリケーションニーズを満たす多くのアドオンツールキットが用意されています。

アドオンツールとは?
LabVIEWに標準的にサポートされていない機能を追加するためのものです。
現在、サイドパーティからさまざまなツールが発売されています。

LabVIEWを使用するメリット

LabVIEWは、科学・工学システム向けのユーザ独自のソリューションの構築を強力にサポートします。LabVIEWでは、強力なプログラミング言語によって得られる柔軟性と高い性能を容易に利用することができます。

LabVIEWの使用により、これまで多くのユーザが計測システムやデータ集録システムのプログラムを短期間に完成させています。
計測システムの試作、設計、テスト、実装などにLabVIEWを使用することで、システム開発時間を短縮し、生産性を4倍から10倍も向上させる可能性を秘めています。

また、LabVIEWでは、多数のユーザにインストールされてきた実績、製品に対する長年のフィードバック、強力なアドオンツールなどによるメリットが得られます。
さらに、ナショナルインスツルメンツのユーザネットワークと技術サポートが、ソリューション開発の手助けとなります。

VIについて
LabVIEWでは、プログラムのことを VI(ブイアイ)と呼びます。VI は、バーチャルインスツルメンツ(VIrtual Instrumentes)の略です。バーチャルインスツルメンツ(VI)は、グラフィカルプログラミング言語Gによるプログラムです。

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